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全面改装リフォーム コラム 17
全面改装リフォームについて
フルリフォームと一緒に増築するメリットと注意点 フルリフォームと一緒に増築をするメリットや、実行する際の注意点などについて解説します。 お見積り・お問合せはこちら

フルリフォームは、構造部分だけを残して解体し、立て直す工事のことです。大規模な改修になるため、この機会に増築も一緒にしようと考える方も多いのではないでしょうか。しかし、フルリフォームと増築は性質が異なるため、メリットだけではなく注意したいポイントもあります。 ここでは、フルリフォームと一緒に増築をするメリットや費用相場、実行する際の注意点などをご紹介します。

増築とは「床面積を増やすこと」

そもそも増築とは、既存の住宅を建て増しして「床面積を増やす」ことをいいます。フルリフォームでどれだけ大胆に間取りを変えたとしても、床面積が変わっていないのであれば増築したことになりません。
逆に、それまで2階がなかった部分に2階の部屋を作った場合、専有している土地の面積は変わりませんが、床面積は増えているので増築に当たります。 増築をしたかどうかは施工前後の法的な手続きにも関わってくるため、しっかりと理解しておくことが大切です。

フルリフォームと一緒に増築を行うメリット

フルリフォームで大規模に改修すると同時に、増築を検討される方もいます。
フルリフォームと増築を一緒に進めるとどのようなメリットがあるのでしょうか。

大きく床面積を広げられる

フルリフォームでは柱や基礎だけを残して家を解体するため、2階に部屋を増やす、二世帯住宅にすることもでき、改修の自由度が高い点が魅力です。 フルリフォームとあわせて増築も行うことで、更に間取りの自由度が増し、増築部の使い方に幅が出ます。

デザインに統一感が生まれる

建物全体のデザインに統一感が生まれるというメリットもあります。
増築は元々ある部分に継ぎ足す工事方法です。そのためどれだけ配慮しても、もとの外壁との色味や質感、デザインなどに違いが生まれてしまいます。 一度骨組みに戻すフルリフォームと一緒に増築すれば、増築部分との外観に差異が生まれにくく、自然な見た目になります。

建物の強度がアップする

フルリフォームにあわせて増築を行えば、骨組み部分をジョイントで接続できるため、既存部分と増築部分が一体化した耐久力の高い家を作れます。 増築を単独で行った場合、元々あった部分と増築部分の骨組みは接続されないため、地震などの際に接続部分が破損しやすいだけではなく、家全体への力の加わり方が変化し、既存部分の耐震性能まで低下してしまう恐れがあります。
特に旧耐震基準の家で増築する場合は耐震補強工事を含めたフルリフォームと一緒に行うことをおすすめします。

増築の費用相場を確認しておこう

フルリフォームの費用相場は、総額で2,000万円程度とされています。フルリフォームにあわせて増築する場合は、さらに費用を上乗せすることになるため、相場の把握が重要です。参考までに、よく行われる増築の費用相場をご紹介します。

新しい部屋の増築

新しい部屋を増築する場合、1階なのか2階なのかによって工事の難易度が変わり、費用が上下します。
1階を増築するなら70~100万円/坪で工事できるケースが多いようです。その中でも木造は安く、鉄骨造は高くなります。 一方2階の増築だと、屋根の撤去作業や1階が重みに耐えられるように行う補強工事の費用、足場代などが入るため、120万円/坪まで費用相場が上がります。作業工程が増える分、材料費や人件費が増えてコストアップします。

バルコニー・ベランダの増築

バルコニーやベランダは、部屋を増築するのに比べると比較的簡単な工事で済むため、アルミ製の外付けタイプのものであれば費用相場も30万円程度になります。 新しくバルコニーを作るのではなく、今あるバルコニーを活用して部屋を作る場合は50~100万円程度かかります。

トイレの増築

トイレは面積が小さいものの、配管工事が必要なため、面積の割に費用が高くなりやすい点に注意しなければなりません。
2階にトイレを増設する場合、1階のトイレのすぐ上なら簡単な配管工事で済み、1カ所80~100万円程度で済みますが、1階のトイレと離れた場所に増設する場合は大掛かりな配管工事が必要になり、100~150万円程度かかる場合もあります。配管のやり方次第では別途、内装の補修費が必要になることもあります。
水回りを増設するにしても、なるべく1カ所に集約させて、水回り設備同士の距離が近い方が工事費用を抑えられるため、おすすめです。

フルリフォームにあわせて増築をする際の注意点

最後に、知っておきたい増築の注意点をご紹介します。

建ぺい率と容積率

敷地面積に対する建築面積の割合を「建ぺい率」、敷地面積に対する延床面積の割合を「容積率」といいます。
防火や住環境の維持を目的として、建ぺい率や容積率は地域ごとに決められています。基準を超える範囲の増築はできないので、事前の確認は必須です。 さらに、耐震診断や確認申請なども考える必要があります。

登記の必要性

建物を増築する場合は、それにあわせて不動産登記を変更する必要があります。不動産の正確な現況を、公的に記録しておかなければならないからです。 変更の期限は工事後1カ月以内で、怠ると過料(制裁金)を支払わなければならないこともあるため、早めの対応をおすすめします。

固定資産税の増加

増築をすると、増えた床面積に応じて固定資産税が高くなります。フルリフォームや増築にかかる費用は一時的な出費に過ぎませんが、固定資産税は将来まで影響を及ぼすため注意が必要です。
フルリフォームと増築の同時施工はメリットが多いとはいえ、目的なく増築をすると将来的な負担が増えてしまうため、本当に増築は必要なのか、どのくらい増築したいのかなどをよく検討することをおすすめします。

まとめ

増築は、家の床面積を増やすリフォームを指します。増築とフルリフォームを一緒に行うと、建物の強度アップやデザインの統一感など、多くのメリットが得られます。 一方、建ぺい率・容積率の制限や不動産登記の必要性、固定資産税の増加など、注意すべき点も少なくありません。
家を相続・贈与する場合は将来世代の負担にも関係するため、本当に必要なのかどうかの判断が重要です。

コラム監修

BXゆとり編集部
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