お風呂のリフォームを検討する時期は、水栓や換気扇などの部分リフォームが10年~、お風呂全体のリフォームが15年~30年になります。10年を超えた頃から水栓や換気扇に違和感を覚えるようになり、15年を迎えると、使用状況にもよりますが、浴槽や壁の継ぎ目・排水口も含めて何かしら対応が必要になってきます。そのため、築10年を過ぎたマンションや戸建て住宅は、お風呂・浴室のリフォームを検討するタイミングにさしかかっているといえます。リフォームをするにも、費用はリフォーム内容やオプション機能などによって大きく異なります。
今回は、そんな気になるお風呂・浴室リフォームの費用相場と内訳などを、施工事例とともにご紹介します。
お風呂・浴室をリフォームする場合、費用は大きく「100万円未満」「100万円以上150万円未満」「150万円以上」の3つに分けることができます。
販売件数などの実績をもとに、BXゆとりフォームが独自に集計したデータによると、それぞれの割合はこちらのグラフのようになります。
<お風呂・浴室のリフォーム 価格帯別割合>
ユニットバスの交換は100万円前後から可能ですが、その場合、水栓の位置や壁と床の材質のバリエーションが少ない価格帯といえます。
そのため、最高グレードとはいかないまでも、デザインが豊富で掃除もしやすいタイプを選び、100万円以上150万円未満の費用をかけてリフォームを行う人が4割以上と最も多く、100万円未満でリフォームを行う人が4割弱、150万円以上の費用をかける人が2割弱という結果になりました。
なお、「タイル浴室からユニットバスへの交換」の場合は、タイル撤去などの工事が必要になるため、ユニットバスの交換に比べて費用がかかります。
一方、水栓の交換など劣化した部品のみの交換は、数万円程度の費用となることが多いです。
お風呂・浴室のリフォームにはさまざまなメリットがあります。それぞれ詳しく見ていきます。
タイル張りの壁や床で作られた在来工法の浴室から、床や壁、天井、浴槽などが一体化したユニットバスにリフォームする場合は、壁面パネルや床の断熱性能が向上します。冬の寒い時期のヒートショック対策にも有効です。
断熱性・保温性が高い浴室にリフォームすると浴室内やお湯の温度を一定に保てるので、お湯の追い焚き回数を減らすことが可能です。これによって、ガス代の節約につながります。また、節水タイプの浴槽やシャワーを選べばさらに光熱費を節約することが可能です。
特にユニットバスには防カビ加工などの素材が採用されているため、カビや汚れに強く掃除しやすいのがメリットの1つです。浴室乾燥機もセットで施工すれば、さらにカビが生えづらくなり毎日のお手入れの時間の短縮にもつながります。
浴室を一新することでさらに快適でくつろげる空間になります。特に半身浴などお風呂で長時間過ごす方には満足度が高くなるはずです。
「そろそろリフォームしたいなぁ…」と思っていても、お金と時間がかかるリフォームを決めるのは、勇気が必要です。参考までに、お風呂・浴室のリフォームを決めるきっかけとして、多い理由をいくつかご紹介します。
戸建て住宅の場合は、昔ながらのタイル浴室を、ユニットバスにするためにリフォームをする方が多くいらっしゃいます。
地震や経年劣化により、タイルにヒビが入っている場合もありますが、浴室内が寒かったり、浴室の入り口の段差が気になったり、湯船の縁が高くてまたぎにくかったりといった使いづらさを解消したいというのが、一番の動機となっています。
マンションの場合、「ユニットバスの鋼板の壁が内部で錆びたことが原因で、浴室の壁材が下のほうから膨らんできた」「浴室の壁のコーティングが割れてきた」など、経年劣化により壁材・床材や配管が傷み、水漏れが心配になったというのが、リフォームを決めた理由の第1位です。
万が一、階下に水漏れしてしまうと、大きなトラブルにもつながりかねません。そうなる前に、浴室のリフォームを考える方もいらっしゃいます。
「浴室の隅や天井のカビが気になる」「古い浴室なので全体的に暗い」などのお悩み解消のために、リフォームをする方も多くいらっしゃいます。
戸建て、マンションにかかわらず、お風呂・浴室のリフォーム時期の目安は15~20年です。その頃になると、水栓や換気扇などの不具合、浴槽と壁の継ぎ目のコーキング補修・壁材のひび割れ、排水口からのにおいなど、寿命のサインが出現してきます。
また、人によっては親の介護や自分の老化などライフスタイルの変化も、お風呂・浴室リフォームのタイミングとなります。早めにリフォームすることはリスク管理にもつながり、結果的に修繕費用や医療費などの節約にもつながります。
最初に、お風呂・浴室のリフォームには「100万円未満」「100万円以上150万円未満」「150万円以上」の3つの価格帯があるとご紹介しました。
これらの価格は、水栓の数や位置、浴室のデザイン、浴槽の素材、壁材・床材の素材、掃除のしやすさ、照明、換気扇、そのほかのオプションの違いからくるものです。
それぞれの価格帯別のできること・できないことは、おおよそ以下が考えられます。
100万円未満、60万円~でのリフォームは、現在の浴室と同じサイズのユニットバスへの取り替えが可能です。
基本的に、水栓は浴槽と洗い場の兼用となり、浴槽と洗い場のあいだに1ヵ所ついているデザインとなります。
また、カウンター付きなどでも、各社製品によって多少のデザインの違いはありますが、選べるデザインは限定されます。シリーズによって、汚れがつきにくい壁や水はけのいい床、掃除が簡単な排水口などをいくつか標準装備しているものもあります。
100万円以上150万円未満の費用をかけてのリフォームでは、配管スペースなどを極力小さくした商品であれば、洗い場・浴槽ともに5cm程度スペースを広げることが可能な商品もあります。たった5cmとはいえ、マンションの浴室は「1418サイズ」(140cm×180cm)や「1216サイズ」(120cm×160cm)などが多いですから、5cm広がっただけでも広々と感じられます。
100万円前後でのリフォームに比べて、壁一面にアクセントパネル材を配置したり、浴槽・鏡の形状、床やアクセントパネルの色・素材・デザインを幅広く選べたりするなど、自由度が高いのが特徴です。また、このクラスのユニットバスのほとんどが、カビがつきにくい壁や水はけの良い床を装備しているため、掃除がしやすくなります。特に、タイル浴室や100万円未満のユニットバスからこのクラスに変更し、掃除のしやすさに驚いたという方は多くいらっしゃいます。
150万円以上のリフォームでは、100万円以上150万円未満クラスの設備に、さまざまなオプションを加えることで、より自由度の高いカスタマイズが可能になります。
例えば、人工大理石素材の浴槽にしたり、ジェットバスにしたり、打たせ湯など多彩な感覚を再現した多機能シャワーヘッドなどをつけたりすることで、より自分好みの空間を作ることができます。
※費用・工期・工事内容は、付帯工事や建物の状態、リフォーム時期によって異なります。現地調査の上、お見積りにてご提示します。
お風呂・浴室のリフォームにかかる費用は、「ユニットバス商品価格」と「工事費」の2つの部分からなり、その合計額がメインでその他諸経費や消費税が掛かります。見積書の内訳について、以下をご確認ください。
ユニットバス本体の価格は、どの商品を選ぶかによって異なります。
オプションをつける場合は、この項目にオプション金額が加算されます。
交換工事全般にかかる費用で、解体・組立工事や配管工事、廃棄処分費、配送費などからなります。築年数が古い場合などは、配管引き換え工事や電気の配線工事、石綿除去工事が必要な場合もあります。
工事費は、商品独自のオプション等は別ですが、どの商品を選んでも工事費は大きく変わりません。ユニットバスをつかった浴室リフォームで価格が大きく変わるのは商品代によるところが大きくなります。
工事費は基本的には一定ですが、水道管を根本から取り替えたり、浴室乾燥暖房機設置のために分電盤から直接電源を引いたり、石綿が使われた素材があった場合の除去など、プランに想定された工事を上回る工事が必要な場合は、別途料金がかかりますので注意が必要です。
配管工事などは、キッチンやトイレも関わってきますので、全体のリフォームと併せて行うのがおすすめです。
お風呂・浴室のリフォームはどのように行われるのでしょうか。ユニットバスからユニットバスへの交換を例に、リフォームする際の一般的な流れをご紹介します。
電話かウェブで、リフォームを相談いただくと専任の担当者がお伺いし、現地調査・現場調査後にプランの提案・見積り提出いたします。
リフォーム内容および見積り金額をもとに契約。契約後に、工事日程を決定します。契約後、工事準備として近隣へのあいさつを行います。
廊下などの養生をして、古い浴室を解体。入り口のドアなども取り外します。
木工事では、主に出入口の枠(ドア周り)や窓を取り付けます。土台が腐っている場合は、部分的に土台の補修等も行います。なお、ドアの大きさや位置が変わる場合は、壁紙の張替えも必要です。
ユニットバスに必要な機器を搬入し、床、壁、天井を組み立て、ドア、照明、換気扇を取り付けます。
排水口や水道などの工事や照明の配線など、電気系統の工事を行います。給排水は既存の配管を使えないケースが多く、組み立て前に配管し、組み立て後に給排水管設備工事に該当する水栓等の取り付けを行います。
また、電気工事は、浴室乾燥器を新設するケースや、浴室照明のスイッチの位置をドア幅拡張に伴い移動する場合、解体後に電気配線をしてからユニットバスを組み立て、その後電気結線をする必要があります。
ユニットバスからユニットバスへリフォームする場合は、マンションなら1~2日、戸建てなら2~5日程度で工事が完了します。ただし、在来工法のタイル張りの浴室からユニットバスにリフォームする場合は、床を解体した後に土間コンクリート基礎打設工事、ガス給湯器取り付け工事の工程が追加されるので1週間から10日程度を要します。
最後に、価格帯別のリフォーム事例をいくつかご紹介します。
※ユニットバス本体の価格は、どの商品を選ぶかによって異なります
※オプションをつける場合は、下記の項目にオプション金額が加算されます
浴室の扉の下部分が経年劣化で腐ってしまったことをきっかけに、マンションの浴室をリフォームした事例です。
これまでは浴室内に給湯器(バランス釜)があり、その分スペースが狭くなっていました。
まず給湯器を外に出すことで空間を拡大し、限られたスペースを広々と使えるようになりました。
新しいユニットバスは、「24時間換気扇を回しても床の水気が取れない」というお悩みを解決するため、排水性の高さを重視しました。
施工箇所:ユニットバス
機器メーカー:TOTOマンションリモデルシリーズ
費用:70万円
施工期間:2日
浴室を、間仕切りユニットを使って脱衣室側に広げた事例です。
洗濯機と壁に挟まれてデッドスペースとなっていた0.25坪分を浴室に加えたことで、浴室にゆとりが生まれました。
広がったスペースを有効活用し、バスタブは大人がゆっくり足を伸ばして入れる大きさで、断熱性が高くお湯が冷めにくいタイプを選択しました。壁は白を基調に、水栓側のみヴィヴィッドブルーのアクセントパネルを加えることで、メリハリのきいた、すっきりとした空間に仕上がりました。
また、脱衣室と浴室のあいだの扉・間仕切り壁をガラスにしたことで、実寸以上に広々と感じられる、明るい空間が完成しました。
施工箇所:ユニットバス、洗面化粧室、間仕切変更
機器メーカー:ユニットバス/TOTO 戸建て用ユニットバス1717、壁/サンゲツ FINE1000、フローリング/サンゲツ H-FLOOR、天井/サンゲツ
費用:120万円(洗面化粧室、間仕切変更含む)
施工期間:7日
施工事例の詳細は、こちらからご覧いただけます。
[浴室] 施工事例 - 01魔法びん浴槽と0.75坪から1坪への拡張で、明るく広い浴室に!
以前のリフォームから年数が経ち、浴室と洗面化粧台のカビや汚れが気になっていたことが、リフォームを検討したきっかけでした。
内装には凹凸のない壁面パネルを採用して、掃除をしやすくしました。壁面パネルと照明の色味を変えたことで、以前とはまったく違う印象に。追い焚き機能がある場合は追い焚き口からお湯を溜めることができるため、水栓の位置は鏡下にするか、洗い場と浴槽のあいだにするかで選択ができましたが、使いやすさを重視し今までと同じ洗い場浴槽兼用水栓を設置しました。排水栓は既存のゴム栓からプッシュボタン式にしたことで、さらに使い勝手が向上しました。
施工箇所:浴室、洗面化粧台、内装
機器メーカー:浴室/TOTO マンション用広がるシリーズ、洗面化粧台/TOTO オクターブ
費用:120万円(洗面込)
施工期間:4日
施工事例の詳細は、こちらからご覧いただけます。
[浴室] 施工事例 - 10ホワイト×ブルーで清潔感ある浴室空間へ
爽やかなブルーを基調に、将来を見据えたユニバーサルデザインを取り入れたリフォーム事例です。浴槽横にL字、正面(鏡横)には手すり一体型のシャワーフックを設置しています。また、浴槽のフチは女性の小さな手でもしっかり握れる形状で、立ち座りの動作をサポート。滑りにくくやわらかい床も、想定外の事故を防げます。
コンクリートに埋まっていた配管は、水漏れ等のリスクを避けるため、長く安心して使えるようにコンクリートの上に新たに耐久性の高い樹脂管を引き直しました。樹脂管は錆の心配がなく、衛生的で長持ちします。また、万一の地震の際でも柔軟性があるため破損しにくいのが特徴です。
施工箇所:浴室、洗面化粧台、配管更新、内装、建具
機器メーカー:浴室/TOTOマンション用広がるシリーズ、洗面化粧台/TOTO サクア
費用:200万円(洗面化粧台 / 内装含む)
施工期間:9日
施工事例の詳細は、こちらからご覧いただけます。
[浴室] 施工事例 - 09爽やかなブルーでまとめた、安らげる癒やしの浴室空間へ
築30年の戸建て住宅で、タイル浴室からユニットバスにリフォームした事例です。
タイルの浴室では、冬は寒く洗髪時に体が冷えてしまう苦労があったそうです。リフォームに際しては、お湯が冷めにくい断熱性が高いバスタブを選択しました。また、「子供や孫が集まったときに、気持ち良くのんびり過ごせるお風呂にしたい」というご要望で、送風、暖房、乾燥、換気ができる浴室乾燥暖房機をオプションでつけています。
カビや汚れを落としやすい床になったことで、掃除もしやすくなりました。
浴室のリフォームでは、入り口を設置するために洗面所の壁を一部壊すことがあるため、洗面台交換・洗面所の内装とセットでのリフォームもおすすめです。費用にして平均20万円前後のプラスとなりますが、別々にリフォームするより価格的にも効率的にもメリットが大きいので、ぜひ検討してみてください。
施工箇所:ユニットバス、洗面化粧台
機器メーカー:ユニットバス/TOTO サザナ Sタイプ、洗面化粧台/TOTO サクア
費用:200万円
施工期間:6日
施工事例の詳細は、こちらからご覧いただけます。
[浴室] 施工事例 - 03浴室の壁を高級感のあるブラウンに、床をカビになりにくいカラリ床に!
築34年で老朽化が気になっていた集合住宅の浴室を一新した事例です。「ホテルのスイートルームのような空間」というご要望から、浴室にはイタリア製の天然石のような質感のタイルを使用しました。空間に温もりをプラスするとともに、60cm角の大きめサイズで存在感と優雅さを演出しています。
浴槽には、100kg近くある鋳物のホーロー浴槽を採用。入り口のサッシはモザイク柄の1枚ガラスで、取っ手のデザインにもこだわった結果、意匠性の高いラグジュアリーな空間に仕上がっています。
また、複数のダウンライトを分散させて取り付けることで、空間に陰影が生まれて1灯では得られない奥行が生まれました。
施工箇所:ユニットバス、洗面化粧台
機器メーカー:浴室浴槽/大和重工 鋳物ホーロー浴槽、浴室タイル/アドヴァン ミネラルD、浴室水栓/TOTO
費用:372万円(トイレ込み)
施工期間:20日
施工事例の詳細は、こちらからご覧いただけます。
[浴室] 施工事例 - 08タイルでつくるホテルライクな上質浴室空間
※費用・工期・工事内容は、付帯工事や建物の状態、リフォーム時期によって異なります。現地調査の上、お見積りにてご提示します。
お風呂・浴室は、リラックス効果はもちろん、美容・健康にも大きな影響があります。毎日使用するスペースだからこそ、リフォームの際には快適性や機能性をよく知った上でユニットバスを選ぶことをおすすめします。湯船に使ったとき、よりリラックスするために風呂の壁パネルは、家族の好みの色・柄を選んだり、掃除の手間を減らせる機能を追加したりすることで、より快適なユニットバス空間にでき、日々のエネルギーチャージにつながっていくと考えます。
BXゆとりフォームでは、お客様のご要望をお伺いし、皆さんの優先順位をいっしょに考えた上で、最適なリフォームを提案します。お風呂はもちろん、壁紙や照明プランなど洗面室・浴室のトータルコーディネートのご提案、将来を見据えてのご対応も可能ですので、ぜひお気軽に電話やメールでご相談ください。
BXゆとりフォームは、お客様に安心してリフォームをご依頼いただけるよう、お客様アンケートのご回答をサービスに活かしてまいりました。
高評価に慢心することなく、今後とも顧客満足度100%を目指して、感動のリフォームをご提供してまいります。
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